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2019.04.22
オリーブの林をぬけて
ジャンル:ドラマ
原題:ZIR-E DERAKHTAN-E ZEYTOON/THROUGH THE OLIVE TREES
製作年:1994年 製作国:イラン
監督 / 脚本:アッバス・キアロスタミ
出演者:ホセイン・レザイ / モハマッド・アリ・シャバーズ / タヘレ・ラダニアン
上映時間:103分
監督は、映画の女優をある村の女達から選ぶことになった。その結果、村の娘のタヘレが選ばれる。撮影現場では、新婚の夫役をやるはずの男が、タヘラ相手だと緊張して話せない。仕方なく代わりにホセインがその役を演じる事になる。しかし今度はタヘラの様子がおかしい。実はホセインは、以前にタヘラにプロポーズしたが、彼女の両親から断られていたのだ。撮影中もタヘレに、その本心を聞きたがるホンセン。撮影最終日、彼は返事をもらうため、タヘレを追ってオリーブの林をぬけていく。
『友だちのうちはどこ?(1987)』 『そして人生はつづく(1992)』 に続く“ジグザグ道3部作”の最終章です。
アッバス・キアロスタミ監督の映画手法って、ドキュメンタリーとフィクションがわざと分かりにくく混ぜられているんですよね。いったい今、自分がここで観ているのは事実なのか?それともお芝居なのか?訳が分からなくなってくるんです。
前作で印象的だった地震の翌日に結婚したカップルの挿話。
そのシーンを演じた男女には、役の外側でとある因縁があり・・・
という前作よりもう一段上の階層に上がったメタフィクショナル・ラブストーリーです。
一途な愛を伝えようとタヘレを追いかけるホセインなんですが、
日本だったら完全に通報モノですね。そこは文化の違い?
とにかく喋り続けるホセインです。彼の語る結婚観に共感出来るか否か。
今回もラストのロングショットが印象的です。
説明のないハッピーエンド。そして、人生は続くんですね。
映画もろくに観た事のない人たちの生活が、記録映画のごとく撮影されているその画面に
ぬくもりを感じさせられました。
というわけで、3部作を通観したわけですが、不思議な魅力に溢れた作品群でした。
☆ジグザグ道3部作
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